Adobe Analytics

Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsの違い③ カスタム計測のされ方の違い

こんにちは。CEOの原田です。
今回もAAとGAの違いを述べていきます。(ちなみにGAの方が優れていることも書いていくつもりなのでGA派の方はファビョらないでください..)

両ツールとも、通常のWeb解析では取得できない会社特有の項目を計測するための変数を用意しています。

Adobe Analyticsがprop, eVar, list(hierなどいなかった)
Google Analyticsがcd(カスタムディメンションですね。)

それぞれ、変数に格納された値をそのまま計測するというのは同じ※ですが、
値を保持するスコープ(有効期限)に違いがあります。

※listは区切り文字を基準に1回の計測で複数行の計測ができる

各変数のスコープの違いが以下です。

prop変数はヒットでしか値を取れないので(プラグイン使ったら云々カンヌンな話は今は無し)
特定の値をカウンターとして取る時や、ページ名と違うURLを取ったりディレクトリ名を取ったりするのに使われます。

他の3変数の違いですが、カスタムディメンションがヒット、セッション、ユーザーの3種類のスコープに対応しているのに対し、
eVar, listは1日単位で好きな期限を設定できますし「なし」にすれば無期限という設定もあります。

 

別の大きな違いとして、セッション途中に値が計測された場合のログの残り方があります。
ここでは例として下図のようなセッションがあったと仮定します。

4ページを見て、ページBとページDで計測されたというセッションです。
この場合の各変数の計測され方が下表になります。(listはeVarと一緒です)

【前提】
・eVarの有効期限はヒットやPVでない持続するもの
・eVarの配分は最後にしている

propは値が発生したヒットだけ、eVarは計測後有効期限内保持して、新しい値がきたら上書き、
カスタムディメンションは最後に計測された値がセッションすべてのヒットで記録される。となっています。

個人的にはAAを長くやってたこともあるのですが、AAには納得感がある計測のされ方ですがGAの方はちょっと困りました。
いくつか困るケースがあると思うのですが、特に大きなことでいうと下記でしょうか。

困るケース① CV後に発生したカスタムディメンション値にCVが紐づく

→CV後に遷移したページで発生した計測値で上書きされるため、本当はCVを発生させていない値に対して
CVが紐づくことがあるので、微妙にCVR等に影響が出ます。
また、何に困るかというと、本当はページBでCVした、すなわちカスタム値では「A」にCVがつくべきところが
「B」にCVがついてしまうところです。。。

困るケース② セグメントを作る時に余計なデータが混ざる

→これはヒットセグメントが無いせいでもありますが、結局セグメントで抜き出したい条件の後に発生した
カスタムディメンションが過去にさかのぼって適用されてしまうので、存在しないはずのカスタムディメンション値が
レポートに出てきてしまったりします。

 

Google Analyticsで計測された上記仕様の値でも、実装を工夫したりBigQueryで頑張るなりでいけると思いますが、
デフォルののレポート画面だとAA同等の分析は厳しいと思われます・・
そしてBQだけでeVar同等にするのは不可能だと考えます。

Google AnalyticsにもeVarがあれば良いのですが、、、ログの仕様上かなり難しそうです。

この点からも、Adobe Analyticsの方がよりきめ細かい計測・分析ができると言えるでしょう。

エクスチュアはAdobe Analyticsに10年を超える長い経験を持ち他のAdobe Experience Cloud製品の
導入や活用の支援を行っています。お困りの方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

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