Snowflake

Snowflake Summit2023 振り返り

1. はじめに

6月26日~29日にラスベガスにて開催されたSnowflake Summit2023にextureから3名参加しました!
参加後から期間が空いてしまいましたが、改めてどのような発表があったか振り返ろうと思います。
筆者はデータエンジニアとしてSnowflakeの新機能や今後どういった展開をしていくのか把握するという目的で参加しましたのでそういった目線で振り返っていきます。

2. NVIDIAとの提携について

初回のキーノートセッションでNVIDIAとの提携が発表され、個人的にはそう来るのか、と驚かれました。
今回のサミットでの主な発表であったAI関連の特にLLMの部分においてNVIDIAのGPUやプラットフォームを用いることで、大規模な処理が可能となり顧客自身が持っているデータで学習を行い生成AIのサービス提供が可能となる といった内容でした。
Snowflakeはデータの保管場所だけでなく、そのデータを用いてAIエンジンとして活用していく場所にするという意気込みや今回のサミットで発表されたAI/ML関連のサービスが主軸として展開されていくというのがより実感された発表かと思います。

3. 新機能について

内容が盛りだくさんなのである程度抜粋してざっと述べていきます。

Document AI
PDFなどの非構造化データを自然言語を用いて分析を行いデータ抽出を行う

iceberg tableの強化
外部テーブルで使用だったのが、unified iceberg tableとして外部テーブルを使用せず利用できる様になりパフォーマンスが向上する

Snowpark Container Service
Snowparkでのコンテナ実行を対応
コンテナイメージでパッケージ化できるのは勿論、CPU,GPUも設定可能

Native App Framework
Snowflake内部にアプリを構築することができ、構築したアプリはマーケットプレイスにて公開でき収益化できる。(Streamlitで開発したUIやSnowparkで開発したもの)

Dynamic table
作成時のSQLステートメントで自動的に更新処理が行われる(Materialized Viewとは異なる)

Snowflake Performance Index
開発後8ヶ月間インデックスの追跡をした結果、クエリ時間が15%改善

開発者ツールのアップデート
PythonでのREST APIの追加、Git連携、snowparkのpythonバージョン(3.9、3.10)の対応等

と、上記だけでも本当に盛りだくさんですがSnowparkのML強化(Snowpark ML Modelling APIやMLOps)、地理空間データのサポート、コストの可視化強化とまだまだあります。
オープニングセッション最後で10社が構築したアプリを一気に見せるシーンがありましたが、Snowflakeで今後アプリケーションやAI/MLの部分が加速していくのを実感させられました。

4. 各セッション/ブースについて

毎日行われるキーノートセッションと呼ばれる全員参加のセッション以外にも、今回リリースした機能をより詳細に話すセッション、ハンズオンのセッション、Snowflakeでどのようにして問題を解決したかパートナー企業が話すセッションと個別のセッションが数多く開かれてました。
筆者は新機能のセッションとハンズオンセッションメインで参加をしましたが、ハンズオンのセッションでは、オープニングセッション後公開されたばかりのQuickStartのハンズオンデモをSnowflakeの方に概要を説明してもらいながら一緒に作業をしていくという、サミットならではの感じがあり面白かったです。

セッションの他にパートナー企業のブース出展があり、これも会場が2つに分かれるほど多くの企業が出展していて、弊社も今後使えそうなツールがあるかセッション参加と同等もしくは少し上回るくらいの時間をかけてブースの方を周り色々な話を聞くことができました。

5. パートナーについて

パートナー企業向けに1日目の最初にパートナーサミットが開かれました。
パートナーとのこれまでの歩みやSnowflakeがどの様に変遷してきたかの話が主でしたが、印象に残ったのが2点あり、「Snowflakeの成長」、「コミュニケーション」です。
「Snowflakeの成長」は、Snowflakeの変遷について語るところで

2014年 分析環境として一般公開
2018年 データシェアリング機能公開
2023年 AI、アプリ関連の機能公開(今回のサミット)

とサービス公開してから10年も経っていない中で時代に遅れない展開を行なっており、SaaSが溢れるこの世の中において特出してサービスの成長速度が早いと感じさせられました。


「コミュニケーション」については、
今後顧客がSnowflakeへと移行する際パートナー企業が顧客が成功する様に推進してほしいという話の中で、まずはコミュニケーションをとって欲しいとのことでした。
改めて大事な部分だと感じると共に、サービスが増え続けるSnowflakeのパートナーとして今後どういったマインドを持つべきかがわかる話でした。

6. 最後に

今回筆者自身がこういったカンファレンスに参加するのは初めてということもありましたが、まず規模の大きさに驚かされました。Snowflakeで過去最大規模とのことでしたが、日本も昨年より多くの企業の方が参加されていて約150名の方が現地にいらしたとのことです。
Snowflakeへの注目度が高まっている中で現地で色々な話を聞けたというのはとても良い体験になったかと思います。
また、Snowflakeの方々がAPJのレセプションディナーや最終日に日本からの参加者ほぼ全員のジャパンディナーといったものを用意してくれていて、企業同士のネットワーキングの場が多くあり情報交換というものが非常にしやすかったです。
来年は場所が変わりサンフランシスコでの開催となることも発表されました。今年の発表した機能でプライベートプレビューのものがどの様に変化していくのか非常に楽しみです!


エクスチュアのブログにはSnowflakeの記事を他にもアップしております。
是非そちらも併せてお読みください。

【DBエンジニアが学ぶSnowflake】①Snowflakeを語りたい!
【DBエンジニアが語るSnowflake】②このロールがすごい!!!

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