Adobe Analytics

Adobe Summit 2020レポート: Customer Journey Analytics: The Omnichannel Future of Adobe Analytics

こんにちは。エクスチュアインターン生の畝川(せがわ)です。

今回は“Customer Journey Analytics: The Omnichannel Future of Adobe Analytics”というテーマのブレークアウトセッションを解説します。

前回に引き続きこちらも日本語字幕があります。公式の邦題はCustomer Journey Analytics:Adobe Analyticsのオムニチャネルの未来となっています。AdobeのTrevor Paulson、Jen Lasserによるセッションです。Adobe Analyticsの拡張ともいえるCustomer Journey Analyticsの一機能であるAnalysis Workspaceについて解説がなされています。

(今回は要約+使用デモの概要となります。デモは実際にご覧いただくことを推奨します。)

カスタマージャーニー分析の現状と課題

マルチチャネルが当たり前になり、多くの企業がチャネルをまたいだカスタマージャーニー全体の把握に努めていますが、いまだ決定的な成功例がないのは、以下の三つの障壁によるものだそうです。これらを解決できるのがCustomer Journey Analyticsです。

  • Disconnected, Siloed Data(部門ごとのデータの名寄せによる脱落)

様々な部門がそれぞれ別のツールを使い、異なるデータを収集しています。カスタマージャーニー全体の把握のためには、これらを名寄せし統合する必要がありますが、その際に抜け落ちてしまうデータが存在します。

  • Not Enough Data Expertise(専門人材の不足による、データの未活用)

どれだけデータがそろっていたとしても、データ分析の専門的知識を持っている人材がいなければ、使えるインサイトを発見することは難しいです。データという資産を持っているにもかかわらず、使いこなすことができません。

  • Inability to Action Insights(データからのインサイトを意味ある行動に結びつけられない)

仮にデータから何かしらの示唆を得たとしても、それを意味ある行動に結びつけられるかは、また別の問題です。データで明らかになった課題に対して、何をすべきかが常に明確とは限らないからです。また、やるべきことがわかっていても、それが企業のケイパビリティに沿うものかどうかはわかりません。

デモの概要

Customer Journey Analyticsの利用手順は以下の4ステップです。詳しくは動画をご覧ください(4分30秒あたりからです。)

  1. データをAdobe Experience Platformにアップロードする
    • S3、SFTP、CSV、JSONファイルなどのアップロードや、Adobe AnalyticsなどAdobe製品との接続でデータを取り込み
  2. データをCustomer Journey Analyticsと接続し、データセット(レポートスイートのようなもの)を統合
    • データセットタイプはEvent、Lookup、Profileの三種類
    • Eventはイベントの時系列データ、Profileは時系列の顧客属性データ、Lookupはこれらを結びつけるマスターデータなどがあたる
  3. データビュー(仮想レポートスイートのようなもの)を作成
  4. Analysis Workspaceで分析

既存ソリューションとの違い

  • 従来のAdobe Analyticsとの違い
    • 非Webやアプリでのユースケースに対応
    • より柔軟なデータスキーマ(propやeVarの廃止、一意の値が無制限に、履歴データポイントの変更やデータ結合操作の簡便化)
  • クロスデバイス分析との違い
    • データ統合の定義が任意で、ECIDの実装が不要(これまではAdobe Experience Cloudが発行する単一IDが必要だった)
    • 他の分析パッケージやAEPのプラットフォーム機能を利用可能
  • 他BIツールとの違い
    • より自由なアクセス性
    • SQL知識が不要
    • アトリビューション分析
    • クロスチャネルでのセグメンテーション

おわりに

今回はCustomer Journey Analyticsという新ソリューションについてのセッションでした。今後Adobe Analyticsに実装されている機能を実装予定で、最終的にはAdobe Analyticsと全く同等の機能を備えるようになるといいます。

なおCustomer Journey Analyticsには、Adobe AnalyticsのSelect、Prime、UltimateいずれかとAdobe Experience Platformが利用可能で、かつアプリケーションアドオンの入手が必要です。

コンセッションのすべての内容は、Jen Lesserによりこちら(英語)にもまとめてあります。まとまった一次情報が欲しい方はご参照ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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参照元

https://www.adobe.com/jp/summit/2020/the-omnichannel-future-with-customer-journey-analytics.html

https://www.adobe.com/jp/analytics/customer-journey-analytics.html

http://adobe.ly/aacja

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