Google Cloud Platform

Looker: LookerbotでSlackにグラフ画像をスケジュール投稿する

こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。

最近はLookerをいじり倒すのが仕事になってます。
という訳で今回もLookerの小技です。
前回はLookerbotをGCPのCompute Engineにデプロイしたので、今度はそのLookerbot経由で定期的にLookerのグラフをSlackチャネルに投稿します。

やり方はここに書いてあるとおり、Lookerのスケジュール機能からLookerbot経由でポストします。
Scheduling Data to Slack

1. Lookerのスケジュール機能を設定

投稿したいLookを開いて、右側にある「Create Schedules」を開きます。

スケジュール設定を行う

スケジュール配信設定を下記のとおり設定します。

  • Give your schedule a name: このスケジュール設定の名前をつける
  • Where shoud this data go?: Webhookを選択
  • Webhook URL: https://{LookerbotインスタンスURL}/slack/post/channel/{チャネル名} を入力
  • Format data as: デフォルトのままでOK ※ここの設定は無視される

その他は配信時間やフィルタを任意で設定します。

スケジュール設定項目を入力

さて、ここで問題発生。
Webhook URLはSSL必須です。
私はGoogle Compute EngineでLookerbotを立てたのでインスタンスへのアクセスはHTTPでIPアドレス接続してます。
しかしここに通常のhttpプロトコルのURLを登録するとエラーになって設定を保存できません。

というわけで、ここまで来てLookerbotインスタンスにSSL接続出来ない場合は、GCPで最も手っ取り早くSSL環境を確保できるGoogle AppEngineのスタンダード環境でリバースプロキシを立てましょう。
手順は後述の3. GAEでリバースプロキシ構築に記載します。

既にLookerbotにSSLでアクセス出来る場合はこのあとスケジュール設定のテストに進みます。

2. Lookerのスケジュール設定をテストする

スケジュール送信をテストしたいので、設定画面右下の「Send Test」ボタンをクリックします。

クリックすると「On its way!」というメッセージが表示されたのち、しばらくしてSlackのチャネルにLookグラフが投稿されれば正常に動作してます。

On its way!

もしエラーが起きた場合は、エラーメールが届くので、記載内容を読んで下さい。
私は最初は「Webhook URLがHTTPじゃダメだよ!」的なエラーが出てました。

さて、出てきたグラフがこちら↓

GCP課金額をLookerで表示

GCPの課金額をプロジェクト別にグラフ化するLookを毎朝投稿するようにしました。
LookerでGCP課金データを扱うためのLookMLが公開されてるので、これの使い方は別の記事で紹介します。

テスト投稿が上手く行ったので、「Save All」ボタンをクリックして設定を保存します。

あとは、Slackチャネルに予定どおりの時間にグラフが投稿されるのをwktkしながら待ちましょう。

 

3. GAEでリバースプロキシ構築

※以下はSSL環境が必要な人向けです。

Node.jsのスタンダード環境で構築します。

app.yaml

runtime: nodejs8

index.js

const http = require('http');
const httpProxy = require('http-proxy');
const port = process.env.PORT || 8080;
// 下記IPアドレスはVMのExternal IPアドレスに変更する事
httpProxy.createProxyServer({target: 'http://198.51.100.1:3333/'}).listen(port);

コードはたったのこれだけ。依存パッケージはhttpとhttp-proxyだけです。
これらはnpmでインストールします。

package.json
package.jsonはnpm initで作るとして、起動時にindex.jsを実行したいので下記のようにscriptsフィールド内でindex.jsを指定してください。

  "scripts": {
    "start": "node index.js"
  },

あとはこれをAppEngineにデプロイするだけです。

そしてSSLで https://{プロジェクトID}.appspot.com/にアクセスするとリクエストがLookerbotインスタンスのTCP:3333番ポートにフォワードされる、という事です。

まとめ

今回はLookerのスケジュール設定を使って、Lookerbot経由でSlackチャネルにグラフをスケジュール投稿する方法について説明しました。
スケジュール投稿のためのWebhook URLはSSL必須なので、Google AppEngineでお手軽SSLリバースプロキシを作る方法もおまけで紹介しました。

弊社内ではもはやメールでのコミュニケーションは対外用で、社内は完全にSlackでコミュニケーションしてます。
そんな環境では、Lookerのグラフを定期的にSlackチャネルに投稿する事で、社員がよりデータに身近になる事が期待されます。

弊社は今話題のBIツールLookerの導入支援を行っております。
お問い合わせはこちらからどうぞ

ブログへの記事リクエストはこちらまで

Looker: LookerbotをGoogle Cloud Platformで動かす前のページ

ドキュメント(Document)って何?次のページ

ピックアップ記事

  1. 最速で理解したい人のためのIT用語集

関連記事

  1. Adobe Analytics

    Adobe Analytics: DatafeedをGoogle BigQueryにロード(2019…

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

  2. Google BigQuery

    Tableau×BigQueryをコスパ良く使う方法

    こんにちは、エクスチュア渡部です。TableauでBigQue…

  3. Google Cloud Platform

    Looker: サンバーストグラフを使って階層データを可視化する

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。今…

  4. Adobe Analytics

    Adobe Analytics: データフィードをGoogle Compute EngineのLin…

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

  5. Analytics Hub

    BigQueryでもデータクリーンルームの検証

    こんちには、喜田です。エクスチュアでは顧客のSnowflak…

  6. Google BigQuery

    Big QueryでWindow関数を用いて、累積和を計算する

    こんにちは。エクスチュアでインターンをさせて頂いている中野です。…

カテゴリ
最近の記事
  1. 【dbts25】Snowflake×PostgreSQLのニ…
  2. TROCCO dbt連携編
  3. KARTEの「フレックスエディタ(β)」登場!ノーコードでこ…
  4. dbt Projects on Snowflake使ってみた…
  5. Cortex Analystを使ってみた
  1. NotebookLM

    NotebookLMで効率の良くインプットをしよう
  2. ブログ

    FABフレームワークで「缶コーヒー」をビジネスマンに売る
  3. Google Apps Script(GAS)

    文字列置換アプリを作成しました
  4. IT用語集

    メモリ(Memory)、仮想メモリ(Virtual Memory)って何?
  5. ChatGPT

    LangChainのソースコードから実装を見てみる(ChatModelのinvo…
PAGE TOP