Adobe Analytics

AdobeAnalytics: GTMのdataLayerをAdobeAnalyticsの処理ルールで計測する

こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。

今回はGoogle Tag ManagerのdataLayer変数を、Adobe Analyticsの処理ルールを使って計測する方法についてです。

Google AnalyticsをGTMで導入していて、そこにAdobe Analyticsも導入するならば、GTMのdataLayer変数を共有してAdobe Analyticsでも使いまわせると楽です。

というわけでdataLayer変数をAdobe AnalyticsのcontextDataに流用するというか変換するscriptを作りました。
これを使えば、dataLayerをcontextData経由でAdobeの処理ルールで計測する事が出来ます。

s.getDataLayer

/*
* getDataLayer
*/
s.getDataLayer = function(s, dl){
    var cd = s.contextData;
    if (typeof dl != 'undefined') {
        for (var i=0; i<dl.length; i++) {
            try {
                cd = Object.assign(cd, dl[i]);
            } catch(ie) {
                for (var key in dl[i]) {
                    cd[key] = dl[i][key];
                }
            }
        }
    }
    return cd;
};

こんなに簡単にできてしまいます。
ポイントは、Object.assign関数です。
この関数は複数の連想配列同士をつなげて一つの連想配列にしてくれる関数です。

このdataLayerの配列をループしながらObject.assignを使うことで、GoogleのdataLayerとAdobeのs.contextDataを一つの連想配列としてマージする、という事です。

なお、IEはObject.assign関数が存在しないので、すごいダサいのですがIEの時だけforループで中身をチマチマコピーしてます。IEダサいよIE。

実装方法

使い方は、Adobeのs_code.js (またはAppMeasurement.js)のs_doPlugins関数の中で呼びだせばOKです。

s.contextData = s.getDataLayer(s, window.dataLayer);

実際に動作してるデモページはこちらです。
http://www.kwonline.org/tst/dataLayer.php

リンク先のページのHTMLヘッダの中でdataLayerを宣言してます。

<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  dataLayer.push({"category":"blog"});
</script>

そして、Adobe DTM内のs_code.jsのdoPlugins関数の中で、s.getDataLayerをコールしてます。
でもページでAdobeデバッガを開くと、dataLayerにセットした”category” : “blog”という値が、contextDataにcategory=blogとしてセットされている事が分かります。

sitenameというcontextDataもs_codeの中でセットしてまして、マージされているのが分かります。
あと、GTMが自動的にセットするgtm.startなどの値も拾ってますが、それはスルーしてくださいw

処理ルール

次は、AdobeAnalytics管理画面の処理ルールで、各ディメンションにコンテキストデータの値をセットします。

処理ルール管理画面を見ると、sitenameやcategoryというコンテキストデータが出てきますね。
これらを任意のディメンションにセットすれば、計測出来ます。

今回はGTMのdataLayer変数をそのままAdobeAnalyticsで簡単に計測する方法についてでした。
弊社ではGoogle AnalyticsとAdobe Analyticsを同時に使うためのベストな方法や、もしくは一方に乗り換える方法についてのご相談を承っております。
お問い合わせはこちらからどうぞ。

ブログへの記事リクエストはこちらまで

GoogleDataStudio:GoogleAnalyticsのカスタムチャネルグループをCASE文で再現する前のページ

AdobeAnalytics:WordPressやHTML5内の動画を計測する次のページ

ピックアップ記事

  1. 最速で理解したい人のためのIT用語集

関連記事

  1. Adobe Analytics

    Google Analytics検証を効率的に進める方法

    0.初めにGoogle Analyticsがデータをとれているか検証…

  2. Databricks

    Databricks: Spark RDDで使う主なメソッド

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

  3. Adobe Analytics

    訪問別滞在時間とは-Adobe Analyticsの指標説明

    こんにちは。インターン生の市川です。今回は訪問別滞在時間について説明…

  4. Google Analytics

    Server-side GTMのGAビーコンログをBigQueryにエクスポートして分解する

    こんにちは、エクスチュアの権泳東(權泳東/コン・ヨンドン)です。…

  5. Adobe Analytics

    Adobe Analytics Business Practitionerが変わりました。

    はじめにAdobe Analyticsの試験であるBusiness …

  6. ChatGPT

    ChatGPTとVSCodeの連携方法とその使用例:開発効率を飛躍的にアップさせる

    こんにちは、石原と申します。今回のブログが初投稿となります。…

カテゴリ
最近の記事
  1. TROCCO dbt連携編
  2. KARTEの「フレックスエディタ(β)」登場!ノーコードでこ…
  3. dbt Projects on Snowflake使ってみた…
  4. Cortex Analystを使ってみた
  5. SnowflakeのAI_SQLと再帰CTEで遊ぶ(Snow…
  1. Adobe Analytics

    再来訪頻度とは-Adobe Analyticsの指標説明
  2. Mouseflow

    Mouseflowのフィルター機能が変わりました!
  3. KARTE

    KARTE 「フローイベント」
  4. Matillion

    Matillion ETLを安全に使いたい人へ送る、SSL対応の実践ガイド
  5. データサイエンス

    回帰分析はかく語りき Part3 ロジスティック回帰
PAGE TOP