Adobe Analytics

Adobe AnalyticsからDWHレポートをGoogle Cloud Storageにアップロードする方法

こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。

Twitter:@exturekwon

以前、AdobeAnalyticsのデータフィードをGoogle Compute EngineにSFTPアップロードする方法について書きました。
今回はその応用です。

実はAdobe Analyticsから直接Cloud StorageにDWHのレポートファイルをアップロード出来ません。

しかし、LinuxにCloud Storageをファイルシステムとしてマウントする事が可能なGCS Fuseというツールを使えば解決します。
このGCS Fuseがあれば、AdobeからCompute EngineのVM経由でCloud StorageにリアルタイムでDWHファイルをアップロード出来ます。

GCS Fuseとは、Google Cloud StorageのバケットをLinuxのネットワークドライブとしてマウントするツールです。

Cloud Storage FUSE

というわけで以下手順です。

1. まずはGCSFuseをセットアップします。
GCEでLinuxVMを作成して、それからgithubに書いてある手順のとおりにGCSFuseのインストールを実行します。

2. 続いて、Cloud Storageのバケットを作成して、LinuxVM上に空のディレクトリを作成します。
それからGCSFuseを使ってバケットをマウントします。

例えばホームディレクトリにfilesというディレクトリを作成して、そこにexture-hogehogeというバケットをマウントします。

$ mkdir ~/files
$ gcsfuse exture-hogehoge ~/files

gcsfuseコマンドの引数で、バケット名にgs://をつける必要はありません。
ここで試しにfilesディレクトリに何かファイルを作成すると、Cloud Storageのバケットに同じファイルが生成される事が確認出来ます。

$ touch ~/files/foobar.txt

foobar.txtがバケットの中に出てきました。

3. Adobeの公開鍵を入手します。
以前、この記事に書いたように、Adobe Analyticsのデータフィード作成画面から公開鍵(RSA)をダウンロードします。

4. 入手したAdobe公開鍵を、SFTPアップロード先のLinuxサーバー(GCEのVMなど)のアカウントの .ssh/authorized_keys の末尾に追記します。
※authorized_keysファイルが存在しない場合は作成して、chmod 600 でアクセス権を変更

5. Adobe AnalyticsのDWHをSFTPで配信する設定を作成します。
DWHをSFTPで配信する場合は、アドバンス配信設定でFTPを選び下記の情報を入力します。

・ホスト名にsftp://から始まるホスト名を入れる。ここではVMインスタンスのIPアドレスを使う。
・ポート番号 22番
・GCS Fuseバケットをマウントしたディレクトリ
・ログインアカウント
・パスワードは不要

レポートが生成されると、Cloud StoraageにDWHのファイルが出てきます。
下記のexture_20180104.csvというファイルがDWHから配信されたファイルです。

今回は、Adobe AnalyticsのDWHレポートをGoogle Cloud Storageのバケットにアップロードするための小細工について紹介しました。
弊社ではAdobe AnalayticsやGoogle Analyticsのレポートを活用するための分析基盤構築支援などを行っております。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

ブログへの記事リクエストはこちらまで

ピックアップ記事

  1. 最速で理解したい人のためのIT用語集

関連記事

  1. Adobe Analytics

    Adobe Analytics:セグメントの落とし穴:意図しないデータが混ざる①

    Adobe Analyticsの便利な機能のセグメント。便利なのですが…

  2. Google Analytics

    Server-side GTMのGAビーコンログをBigQueryにエクスポートして分解する

    こんにちは、エクスチュアの権泳東(權泳東/コン・ヨンドン)です。…

  3. Adobe Analytics

    Adobe Analytics: Mobile SDK 4.x でアプリ計測する際の小技

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

  4. Adobe Analytics

    Adobe Analytics: Datafeedにデバイスデータがないけど慌てない

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

  5. Adobe Analytics

    次のページとは-Adobe Analyticsの指標説明

    今回は次のページについて説明します。次のページとはサイトを訪問した…

  6. Adobe Analytics

    検索エンジン-自然とは-Adobe Analyticsの指標説明

    こんにちは。インターン生の市川です。今回は検索エンジン-自然について…

最近の記事

  1. LangChainのソースコードから実装を見てみる(Chat…
  2. Tableau×Teams連携
  3. AIを使ったマーケティングゲームを作ってみた
  4. Snowflakeや最新データ基盤が広義のマーケティングにも…
  5. 回帰分析はかく語りき Part3 ロジスティック回帰
  1. GA 360 Suite

    Google Analytics 4:client_idを取得
  2. Tableau

    Tableau Tips〜データソースの置換〜
  3. セッションリプレイ

    【Tips】セッションリプレイについて
  4. IT用語集

    セッション(Session)って何?
  5. Google Cloud Platform

    GoogleNext 2019レポート:初日目
PAGE TOP