Adobe Experience Cloud

Adobe Experience Platformを調べてみた – ざっくり概要編

こんにちは。CEOの原田です。

ずいぶん前にSummitで発表されて、遂にリリースされたAdobe Experience Platform(以下AEP)ですが、結局何なんだっけ?名寄せするやつ?良く調べてみようと思い調べてみました。
各機能の詳細は随時調べてアップしていこうと思いますがまずは概要からいきます。

アドビのサイトで日本語でまとまった情報が提供されています。
https://www.adobe.com/jp/experience-platform.html

AEPの概念は以下の図で表されています。

引用元:アドビ社公式サイトより(https://www.adobe.com/jp/experience-platform.html)

これが結局どういうことだ。というと、アドビ以外のデータも投入できて名寄せやETLしてくれて、ガバナンスも意識した上で名寄せしてくれて自動的な分析も可能。更にセグメントを作って他社ソリューションとも連携できるというオールインワンなCDPということです。
普通だとAWSやGCP, Azure等のクラウドにデータを集めるようにETLして、BIツールで可視化したりMLエンジンにデータ流して分析したり、コネクタ使うなどでデータを外出しするシステムを開発しますが、それを全部やってくれるということですね。

オールインワンであるメリットは、今まではそれぞれの部分で開発が必要になっていたものが不要になるということで、開発コストに対してメリットがあります。

極論いうと、今までは

 

こんな感じだったのが、AEPになると

 

こうなるということですね。(MLも内包しているということで)

AEPが内包している各機能が、今までに使っていた各プロダクトと比べてどうか、というところも考えるべきポイントにはなりますが、それなりの機能を備えているとしたら各プロダクトのセットアップ/連携にかかる開発や保守に対して人的コストの削減ができそうです。実際にAEPがどのくらいの価格になるかは分かりませんが… 検討する際にはプロダクトの費用だけではなく開発・保守にかかる総コストと比較することで正当に評価できそうです。

他にはやはりアドビ製品ということでAdobe Experience Cloudとの連携は搭載されていますし、今まで起きてた製品間連携時のタイムラグもなくリアルタイムに連携するようなので、ちょっと工夫したりしないといけなかった実装も不要になりそうです。

デメリットとしては、
・既に同じようなシステムを作り上げている場合は構築が実質二度手間
・AEPが内包している1機能に対して革命的なポイントプロダクトが出てきた時にそれが使えない(二重コストになる)
・データ分析/マーケティングに使う会社のデータ基盤をアドビに一本化することでアドビ依存になる
というところが挙げられると思います。

個人的にはどこかのベンダーに偏るというのは別に良いのではないかと思っておりますが、ポリシーによっては大きな懸念になるかもしれません。
後はAWSとかAzureとかGCPとかのクラウドベンダがほぼ完全上位互換な機能を出してこないとも限らない・・・というのもありますがこれは考えても仕方のないところです。

なお個人的な印象としては、いわゆるデータエンジニアでなくてもETLや名寄せシステムが構築できて、データマート作らずに統合分析ができそうなところはずっとデジタルマーケティングの領域でJSエンジニアをやっていた人には朗報ではないでしょうか!と、思っています。

また詳細が分かったらレポしていきます。

エクスチュアはAdobe Experience Cloudの導入活用支援を行っており、
Adobe Experience Platformもサポートしていこうと考えています。
お問い合わせはこちらからどうぞ。

ピックアップ記事

  1. 最速で理解したい人のためのIT用語集

関連記事

  1. Adobe Analytics

    Adobe AnalyticsとGoogle Analyticsの違い② サンプリングの有無

    こんにちは。CEOの原田です。AAとGAの違いの2段目にいきます。…

  2. Ad Hoc Analysis

    Adobe Analytics: Ad Hoc Analysisでセグメントの条件を一気に追加する方…

    Adobe Analyticsでセグメントを作るとき、「A または B…

  3. Adobe Cloud Platform Auditor

    Adobe Cloud Platform Auditor (Powered by ObservePo…

    こんにちはCEOの原田です。本日は先日より利用可能になったAdob…

  4. Adobe Analytics

    Adobe Summit 2020レポート: Customer Journey Analytics:…

    こんにちは。エクスチュアインターン生の畝川(せがわ)です。今回…

  5. Adobe Analytics

    AdobeAnalyticsの分類インポーターでFTP専用ソフトを使わずFTPインポートする方法

    こんにちは。エクスチュアの杉山です。今回は、AdobeAna…

  6. Adobe Analytics

    AdobeAnalytics: GTMのdataLayerをAdobeAnalyticsの処理ルール…

    こんにちは、エクスチュアの權泳東(権泳東/コン・ヨンドン)です。…

最近の記事

  1. Mouseflowのセッションリプレイのしくみ
  2. LangChainって何?: 次世代AIアプリケーション構築…
  3. 1st Party Cookieと3rd Party Coo…
  4. Amplitudeで何が分かる?
  5. SnowflakeのHybrid Tableのマニュアルを読…
  1. コンバージョンファネル

    ファネル分析
  2. ブログ

    「Power BI」を使ってみよう!
  3. IT用語集

    SQL・クエリ(Query)って何?
  4. Adobe Analytics

    Adobe Analytics: DWHレポートをAWSのS3バケットに配信する…
  5. Cloud Dataproc

    BigQueryテーブルをAVRO形式でエクスポートしてHiveで扱う
PAGE TOP